心を込めた製品づくり
株式会社土田化学
2016.01.28
株式会社土田化学
今回は私たちの生活の中でとっても身近な合成樹脂成形品の製造をされている株式会社土田化学にお邪魔しました。合成樹脂成形品とは、簡単に言うとプラスチックのこと。
よくよく周囲を見回すと、ありますあります!ブラインドの取っ手、コンセントのカバー、食器ラック、照明のカバーから、ボールペンまで。身近すぎて普段は気がつかないようなものがたくさん!
土田化学ではどんなものが作られているのか、はたまたどんな人が作ってるのか?
今日もおさんぽ、行ってみよー!
今回お話をお聞きしたのは、3代目社長の土田光一さん。
昭和24年創業で、現在67年目を迎えられた、土田化学。
「社長に就任した時はまだ入社して5年目の頃。まだ現場にいましたし何も分からない状況で名前だけ社長になったので日々大変でした」としみじみ昔を振り返られます。
元々は衣類のプラスチックのボタンを作られていた会社。現在は熱可塑性樹脂(熱で溶かして形成できる樹脂)で照明器具の部品やメガネに使用されるネジの加工などを主に生産されています。
設計図(写真上)を基に金型を発注し、それに合成樹脂を流し、製品をつくるのが基本だそう。ちなみにこれは電気スイッチのカバー。普段何気なく生活の中にある一つ一つのものが、精密な計算とたくさんの人の手を渡り作られているものなんて、不思議な気持ち。
工場見学
写真上の赤丸の部分でまず、合成樹脂を溶かし、金型にはめ、冷やして固まったものが出てくる仕組み。
一言に「樹脂」と言っても、何に使用するかで中身のレシピが変わります。その成分に合わせた熱や冷却の温度の微調整が製品の良し悪しに関わるのだそう。
秋山さんは10年以上ここで働かれている。
「私はね、もう今は口だっけ、動かしてますわ(笑)」と、明るい方。
このお仕事の難しいことってなんですか?
「最近はLEDを使った照明器具の発注が多くなってきてて、LEDって眩しいでしょ?あれをどう眩しくせず、暗くなりすぎないカバーを作るかが難しいですね。度々設計士やデザイナーと相談して、双方工夫しながらより良い製品になるようにしてます」
そういえば、最近うちの洗面所の電気をLEDに変えて、眩しくて困っているんですよね。
私も土田化学で一個だけ作ってもらおうかな…オーダーメイド、電気カバー。贅沢すぎる?
検品作業
製品は最後に入念な検品工程を経て発注会社の元へ。
日によって変わるが多い時で1日10万個くらい検品することもあるのだそう。
なんと!まあ!スゴイ!! 想像したらこめかみの部分が痒くなるうぅ〜。
他の工場で塗装や印刷して戻ってきた製品も最後に土田化学のスタッフにより検品を行う「一元管理」を行なっているという。
「うちの製品は大量に生産するので、足元に転がっていたらコロンと蹴ってしまいそうになるけど、それがないと最終的に完成しない重要な部品です。お客さんにとっては一つ一つ大切なものなので私たちも気を引き締めて作業にかかっています。でも、どんなにいい目があったって、気持ちがちゃんと製品に向かえるようにするのが大切。」
なるほど!そうですよね。
「そのために、笑顔とありがとうが溢れる環境作りをしてます。良い環境からは良い商品が生まれるもの!」
そうお話しされる社長のにっこり笑顔につられ、こちらも自然に笑顔になってました。
「今後は地元にもっと還元していきたい。地元の人たちにお世話になって今があると思うので、地元のお祭りやボランティアにも参加できるようにしたいです」とお話ししてくださいました。
こんなに素敵な会社が集まる丹波市って素敵なとこなんでしょうね。もっと丹波のことを知りたくなった腹田でした。
社長の土田光一さん。
但馬では…「八鹿豚」
丹波市では…やながわ「和のモンブラン」
このモンブラン、ネットで調べてみると、丹波栗をふんだんに使ったものらしく、ビジュアルもインパクト大!
ただ、秋限定ということなので、今年は夏の終わりとともに丹波に走りたいと思います。