レポート

養父産 とっても美味しいトマト こいとま 実食レポート

トーヨー養父農業生産法人

2021.07.16

こんにちは。

この度、新たにおさんぽ但馬ライターに任命された「爪田」です。

ウマい食べ物やウマい酒に目がありません。

但馬の「ウマい」をご紹介していければ幸いです。

今回は養父で狂おしいほど美味しいトマトが作られていると聞いたので実食レポートを行いたいと思います。

と、その前に…

大変、残念なお知らせがあります。

結論から申し上げます。この「こいとま」は本当に美味しいトマトです。

しかしながら、この記事を執筆している2021年7月現在、オフシーズンの為、購入することができません

また寒くなって、こいとまのシーズンになったら思い出して購入してください。

こいとまを作るトーヨー養父農場とは

こいとま

この美味しいトマトを作っているのは、兵庫県養父市大藪にある、トーヨー養父農業生産法人(トーヨー養父農場です。

トマト畑というと、土を耕し、畝を立て、そこに苗を植え…といった牧歌的な風景が思い浮かびますが、トーヨー養父農場のトマトはだいぶ違います。

ハイテクの粋を集めたスマートアグリ(スマート農業)で作られています。

最先端の技術で温度などを管理し、トマトが最も美味しく育つよう環境を整えています。

温度管理もただ石油を燃やして…といった旧来の方法とは全く違います。

実はトーヨー養父農場の隣には、同じくグループ企業のトーヨーバイオメタンガス発電所が運営されています。

こちらでは家畜の糞尿などを回収し、発酵させ、バイオガスを取り出し、発電に使っています。

また、その際に取り出された消化液も良質な肥料として使用され、「こいとま」の糖度向上に一役買っています。

農場から排出される食物残滓も、回収、発行されバイオメタンガスとなって生まれ変わる循環型農業が確立されています。

こんなハイテクな施設が養父市にあるのも、養父市が国家戦略特区に指定されているからです。

官民一体となって地方創生を目指す。優れた技術が生まれ、地域が活性化し、美味しいトマトができる。

実に素晴らしい取り組みだと思います。

ハイテクでありながら、ハチの手も借り、人の手も使うハイブリッド農法

ハイテクというと、完全オートメーションで、ロボットのような何かが世話から収穫までやっているようなイメージを持ちましたが、実際は、要所要所で使い分けられているようです。

トーヨー養父農場でのトマト生産から出荷までの流れ

  1. 定植
  2. 受粉
  3. 育成
  4. 収穫
  5. 選別
  6. 出荷

上記の工程でトマトが生産され出荷されていきます。

定植

最新鋭のシステムと栽培ノウハウが導入されたハウス栽培です。

雪も積もる養父市の冬にも耐えることができる農場で、トマトの栽培が始まります。

受粉

トーヨー養父農場ではハウスの中でトマトの栽培を行っています。

ハウスの中では自然風が吹き荒れたり、昆虫が飛来してこないため、自然な形の受粉が困難です。

ホルモン剤を吹き付けて、トマトに受粉したと勘違いを起こさせて実をつける方法もありますが、トーヨー養父ファームではハウス内にマルハナバチという、ミツバチ科のハチを放ってトマトの花粉媒介に利用しています。

育成

温度や湿度、Co2、日照、水やり、追肥の分量などを自動制御しています。

太陽光も取り入れ、トマトを完熟させます。

収穫

テクノロジーの粋を尽くして生み出された最新農法で醸された完熟トマトを収穫します。

この収穫作業は人の手で行い、傷がつかないように大切に扱われます。

選別

最新の光センサ透過型選果機が導入されています。

収穫されたトマトたちは、自動で糖度とサイズが選別されていきます。

出荷

そして、美味しいトマトが日本全国へと出荷されていきます。

こいとまってこんなの

届いた箱入り「こいとま」

注文していたこいとまが届きました。

真っ白かわヨなパッケージ。

公式ホームページのデザインを踏襲したものになっています。

正直、箱の時点ですでに美味しいです。開けなくても美味しいことがわかります。

開封の儀

「こいとま」開封の儀

箱を開けるとちょっとしたパンフレットと、サラサラとした手触りの洒落た紙が。

紙にはこいとまの説明が書かれています。
音声読み上げソフトを使って当ページをご覧になっている方のために、書かれている内容を文字起こししたいと思います。

トマト本来の味がする!

高濃度でコクがあり、甘みと酸味のバランスが良いトマトです。

甘くて美味しいトマトでみんなを笑顔に!

おやつにぴったり、一粒でも満足できる贅沢トマト。

自然豊かな「養父特産」ブランド。

濃い味に恋する「こいとま」でみんな笑顔に!

兵庫県の地図が描かれ、その中の養父を示されています。
made in 養父であることが伺い知れます。

循環型農業で育てた芳醇なトマト!

バイオマス発電所からの再生可能エネルギーや、メタン発酵時に排出される消化液を一部肥料として利用し、かつ当農場からは発電の原料となる食物残滓供給することで循環型農業を実現。時代に適合し、未来へ繋がる創造型農業を兵庫県北部の養父市で行っています。

養父市で大切に育てられ、生産者の思いを”ぎゅっ”と閉じ込めた、濃厚で甘い、極上のトマトが出来上がりました。

その下にはビニールのプチプチ(通称:エアキャップ)が敷かれており、トマトが輸送中に傷んでしまわないように、大切に梱包されています。

ダンボール箱の側面には、

笑顔咲く!恋するトマト『こいとま』
甘くて美味しいトマトで、みんなを笑顔に!
一度食べると忘れられない味に「恋」してみませんか。

と書かれています。

届いたトマト

      • セレブスイート
      • フルーツゴールドギャバリッチ

上記、二種類のトマトです。

セレブスイート

セレブスイートは、トーヨー養父農場の人気ナンバー1の品種。

真っ赤で糖度の高いトマトです。

箱の中に鎮座する真っ赤なセレブスイート

私が普段イメージしているトマトより、やや小ぶりのトマトでした。

真っ赤でツヤツヤしていて、まるで宝石のようです。

セレブスイートは非常に評価が高い品種でトーヨー養父ファームの主力商品。

セレブスイートは高糖濃度のトマトです。少し小さめのボディに通常サイズのトマトの糖度・濃度が、ギュッと濃縮されているため、「こいとま」はとっても甘くて、とっても濃いのです。

甘いだけではなく、旨味もふんだんに含まれています。

甘さの中にコクがある。コク甘といったところでしょうか。

皮は硬めで食べごたえがあり、とっても甘くて旨味が凄いという、トマトの美味しさを決める要素を高次元で満たしている素晴らしいトマトです。

「こいとま」セレブスイート拡大写真

ギリギリまで寄って撮影してみました。

こんな美しいトマト、食べるのが勿体ないと思ってしまうほどでした。

もちろん、食べないといずれは腐ってしまうので、食べないと勿体ないのですが。

フルーツゴールドギャバリッチ

フルーツゴールドギャバリッチは、ゴールドの名がつく通り、黄色味がかったトマトです。

糖度が高く、酸度がやや抑えられているため、甘みが感じられるトマトです。

「こいとま」フルーツゴールドギャバリッチを開封

フルーツゴールドギャバリッチも開封の儀を行いました。

こちらも、セレブスイートに負けず劣らずの美しさ。見るからに美味しそうです。

大きさは先程のセレブスイートと同じくらいのサイズ感です。

このサイズになるよう、トーヨー養父農場ではIoTなどを駆使して、細かな調整が行われているのかもしれませんね。

フルーツゴールドギャバリッチはGABAが豊富

フルーツゴールドギャバリッチはその名の通りGABA(Gamma-Amino Butyric Acid.ガンマアミノ酪酸)が豊富です。

もともと、トマトに含まれていることは広く知られているのですが、フルーツゴールドギャバリッチは他のトマトよりもGABAの含有量が高いそうです。

GABAを摂取すると心理的なストレスを低減すると言われています。

フルーツのような甘さを持つ、美しい金色のトマト。食べると美味しいだけではなく、リラックスできるという夢のような野菜。

また、GABAには血圧を下げる効果も確認されているそうです。

お気楽にのほほんと生きていて、ストレスとは皆無な生活を送っている爪田には、GABAのリラックス効果まではわかりませんでしたが、高血圧にも有効かもしれない上にとっても美味しい、素晴らしいトマトであるということはわかりました。

「こいとま」を食す

色々、トーヨー養父農場や、こいとまについて調べたことを書いてきましたが、ここからは実食レポートです。

セレブスイートとフルーツゴールドギャバリッチ

セレブスイートとフルーツゴールドギャバリッチを並べてみました。

どちらも同じくらいの大きさす。見た目の違いは色くらいしか思い当たりません。

セレブスイートを生食してみた

まずは1番人気のセレブスイートを食してみたいと思います。

セレブスイート断面図

断面図はこんな感じです。

しっかりとした皮と、熟した果肉が見て取れるかと思います。

皮は本当にしっかりしているので、よく切れる包丁を使うほうが、スッパリ上手に切れるかと思います。

切ればその場に、トマトの香りが広がります。

口に含むと、まずしっかりとした皮の食感が楽しめます。そして滲み出るトマトの味が楽しめます。

高糖度といっても、ただ甘いだけではありません。

糖度と酸度のバランスが良いため、一般的なトマトと比較して、いい意味で風味を2段階引き上げたような旨味 といえば伝わるでしょうか。

食べるまでは甘い果物のようなものをなんとなくイメージしていましたが、野菜としてのトマトの風味のまま甘みが増している感じで、いい意味で予想を裏切られた感じでした。

トマト好きに食べてもらいたい、トマトの限界を超えたトマトだと感じました。

フルーツゴールドギャバリッチを生食してみた

次に黄色いトマト、フルーツゴールドギャバリッチを食べてみたいと思います。

フルーツゴールドキャバリッチの断面図

断面図をご覧頂ければお分かり頂けるかと思いますが、セレブスイート同様、しっかりとした皮の中に蜜のように熟した果肉が見て取れます。

こちらも切れ味の良い包丁で、一気にスパッと切ることをおすすめします。

口に含むと、しっかりとした皮の感触が感じられますが、セレブスイートと比較して、甘みが更に感じられるように思います。

セレブスイートもフルーツゴールドギャバリッチも、どちらも糖度は8~10度程度と横並びなのですが、酸度も高いセレブスイートに比べ、酸度が控えめなフルーツゴールドギャバリッチは、甘みが全面に押し出されているように感じました。

セレブスイートも、フルーツゴールドギャバリッチも、どちらもトマトではありますが、フルーツとつくだけあって、よりフルーツ的な甘さが特徴なのがフルーツゴールドギャバリッチですね。

購入したトマトを追熟させてみよう

限界まで熟させたフルーツゴールドギャバリッチを食す

(上記の写真はじっくりと限界まで熟させたフルーツゴールドギャバリッチです)

購入したトマトの甘みが期待していたよりも感じられない場合、もう少し熟してみたら甘みが増す可能性が高いです。

こいとまの場合、ヘタが下になった状態で箱に入って送られてきますから、このまま常温で保管するだけでokです。

トマトは低温に弱いため、冷蔵庫での保存にはあまり向きません。

熟した状態のトマトを暖かい場所に置き続けると、どんどん傷んでいってしまうのですが、「こいとま」は基本的に真夏に食べるトマトではありませんので、パッケージのまま室内で保管して頂ければ良いかと思います。

というか、めちゃくちゃ美味しいトマトなので、腐る前に食べ尽くしてしまうかと思いますが(笑)

食べたい欲を必死に堪え、限界まで熟させたフルーツゴールドギャバリッチの甘さは、スイーツに認定してもよいと思えるほどの甘みでした。

こいとまを使ってホットサンドを焼いてみた

生で食べても美味しいこいとまですが、もちろん加熱しても美味しいんです。

ところで皆さんも、リコピンという成分が体に良いらしい ということを聞いたことがあるのではないでしょうか。

このリコピンという成分は、トマトにふんだんに含まれているのですが、熱に強い性質を持っており、加熱しても失われることはありません。

むしろ、加熱することによって、吸収率が高まるというメリットが生まれてくるほどです。

これは加熱するしかないでしょう!と思ったのですが、爪田にはそんなに料理のレパートリーはありません。

ということで、誰でも簡単に美味しく仕上げることができる、チート級の伝説の調理器具である、ホットサンドメーカーを使って焼いてみることにしました。

食パンの上にカットしたセレブスイートとフルーツゴールドギャバリッチを並べる

食パンの上にこいとまセレブスイートとフルーツゴールドギャバリッチを並べました。

更にその上にスライスチーズを載せ、ホットサンドメーカーで挟み込みます。

ちなみにこの食パンは、我が家のホームベーカリーで焼いた自家製パンです。

色が少し茶色がかっているのは、白糖の代わりにサトウキビの黒糖を使っているためです。

コンロの上に置かれたホットサンドメーカー

コンロの上に載せ火を掛け、焼いていきます。

ちなみに、余談ではありますが、ホットサンドメーカーは、キャンプや登山に持っていって、バーナーや直火で手軽にホットサンドを楽しむこともできますので、おすすめです。
美味しい素材を挟み込んで焼くだけなので、失敗しようがありません。(焦がすことはありますが)

ちょっと焦げたホットサンド

ちょっと焦げましたが、写真写りが悪いだけで、美味しいホットサンドが焼けました。

ただでさえ甘いこいとまが、熱で調理されることによって、その甘味は更に倍増した感じです。

また、トマトの味が濃すぎて、スライスチーズのチーズ感が負けてしまうほどでした。

こいとまでホットサンドを作る際には、スライスチーズは2枚入れておくほうが良いかも知れません。

他にもいろんな料理に使用可能

トマトは様々な料理に使える万能食材です。

パスタやピザ、鶏肉のトマト煮込み、トマトと卵の中華炒め等の料理が思い浮かびますが、他にもいろんな料理に使える食材なんです。

日本では昆布やカツオの旨味成分を使った出汁を使いますよね。旨味成分として広く知られている旨味物質にグルタミン酸というアミノ酸があります。
そんなグルタミン酸の量が一番多い野菜トマトです。

ですので、案外どのような料理にでも美味しく使えるかと思います。

カレーにトマトをたっぷり入れたら美味しくなるのは有名ですよね。

こんな人におすすめ

トマトは低カロリーなのに様々な栄養が豊富な健康野菜です。

トマトが赤くなると医者が青くなると言われるほど、体に良いことで知られています。GABAやリコピン、その他の栄養成分を美味しく摂取していきましょう。

体に良いのは聞いたことがあるので食べたいと思うが、あんまりトマトが好きじゃない方や、トマト嫌いなお子様には、フルーツ感覚で食べられるフルーツゴールドギャバリッチがお勧めです。

トマトを普段から習慣的に生食されているトマト好きには、トマトの風味を極限まで高めた、セレブスイートがおすすめです。

こいとまが買えるお店

夏の間は購入できませんが、また「こいとま」のシーズンが始まったら上記のページで販売が開始されます。

こいとまを食べてみたい方はぜひ、ちょくちょく上記のページをチェックしてください。

また、当記事でも、販売日など分かり次第追記させて頂きます。

トーヨー養父農業生産法人

〒667-0111 兵庫県養父市大藪1159
079-666-8288