自然循環農法で、アイガモと米をはぐくむ谷口ファミリー
アイガモの谷口
2018.11.08
自然に近い環境で育ったアイガモのお肉は、旨みが違います。いのちを大切にいただきたい味。
北近畿地産の会2018年10月例会(1/2)は「アイガモの谷口」さんでこだわりの自然循環農法について、お話を伺いました。
「アイガモの谷口」の農場は、兵庫県美方郡新温泉町の田園風景が広がる集落の中にあります。明治3年から製糸に関わる仕事を生業としていた谷口家は、戦後まもなく米作りを開始。日本の高度成長期を経て、全国的な流れに沿うように近代農業を推し進めてきた過去もあったそう。化学肥料を大量に与えると、稲に病虫害が出る。すると、今度はそれを抑えるために農薬を使う。そんな農作物を今度は人が食べる。
「こんなことを続けていたら、本当に人類の滅亡に繋がるのではないのだろうか。何がなんでもやり方を変えていかなければ」そう決意を固めた谷口会長が鹿児島大学まで出向いて教わり、当時近隣では、誰もやっていなかった「アイガモ農法」で自然循環型農業への挑戦が始まりました。
天地機有り。自然の摂理に叶う育て方をすれば、すべての食べ物が薬になる。
アイガモ農法は、毎日が自然との闘いだそう。夜は獣、昼はカラス。その苦労のおかげで、今は土が自然に近い形に還り、ふかふか。昔の田んぼではあまり見られなかった収穫後のわらにクモたちなど。種まきから稲刈りまで、化学肥料を全く使用しないので、沢山の生き物が共存し稲が健康に育っています。なんと、『鉄腕DASH』でアイガモ農法技術を指導されたとのこと!
これからも100年先にも、しっかりと人にも自然にもやさしい食べ物が収穫できるよう土づくりを大事に励んでいる谷口さん家族。春には、かわいいアイガモの赤ちゃんが水田を泳ぎ、稲に悪い雑草やタニシ。虫などをついばみ、元気に大きくなり、秋にはたわわに実った稲穂。そして、健康にそだったアイガモを、私たちは大切ないのちを頂くという気持ちで頂きたいと思います。
農薬不使用 アイガモ農法で育てたアイガモ米
最近は、アイガモやアイガモ米だけでなく無農薬大豆やネギ・浜大根(浜坂の特産。少し辛味の強めの大根)・ピーマンなども生産。通信販売や道の駅などで販売しています。月に1度、神戸の元町商店街で『元町一番街水曜市』に出店しているそうなので、神戸のみなさん。ぜひ、元町商店街で見かけたら、買ってくださいね!
さて、北近畿地産の会2018年10月例会(1/2)アイガモのたにぐち編 はここまで。
続きは、2017年9月にOPENした道の駅浜坂の郷からスタートです。 → 北近畿地産の会2018年10月例会(2/2)道の駅浜坂の郷&春来そばてっぺん編