レポート

但馬地産の会2016年2月定例会

そとごはん。但馬高原植物園オーバーランドガルデン

2016.02.27

但馬地産の会2016年2月は、香美町(かみちょう)村岡区に来ました。野崎です。
但馬の美味しいものを食べる。語る。広める会。
そんな「但馬地産の会」におじゃまさせて頂く「但馬の食の勉強」+「実食」と言うおいしいレポートです。
但馬の北部。村岡は雪国但馬の中でも最高に雪が多い地域です。
そんな風土だから「こそ」のアイデア。

かまくら 入口からの空間

 
なんでしょう?
このかわいらしい空間は・・・・

「コビトのおうち」のようではありませんか。
ワクワク。
小さいころ、こういう白い家に憧れていました。南フランスのような?と・・・よく見ると、奥の壁と手前の床が、但馬人(たじまじん)には、とっても身近な白いものでできています。
これは、ひょっとすると

サンタ?

 
そうです。すでに入る前から、分かっていましたが(笑)
「かまくら」です。それにしても、昔話で見る「かまくら」とは、随分違う感じ。

かまくら

かまくらレストラン&バー

このアイデアを恐らく関西で初めて実行したのが、むらおか振興公社の社長。田丸明人さん。
我が「但馬地産の会」の二代目会長!!


田丸さんは、目をキラキラさせて話をする方です。
いつも、微笑みをたたえながら情熱的に語ります。
熱い人なので怒る時も熱いのかも。 Σ(゚∀゚ノ)ノキャー
それだけ、何事にも真剣なんですね。
田丸さんが初めて「かまくら」を作ったのは4歳。子供の頃の楽しかった記憶が、今に繋がっている。
「絶対おもしろい。
ここならではのアイデアで、ここに来てもらって、間違いなしの但馬の美味しいもんを食べてもらおう」

他が真似してもいい。一番にやるのが大事。

毎年、実施するたびにかまくらに改良を重ね。空間をいかに心地よく安全に過ごしてもらうかを考えた。考えるだけじゃなくて、本当にやってしまうのが、すごいところ。
かまくらは、すべて、田丸さんをはじめ従業員の皆さんで作っている。
「結構、ダイエットになりますよ。かまくらダイエットちゅうってね。」と、笑わせてくれる。
どんなことでも面白くする。だから、田丸さんの周りには人が集まる。今日も、地産の会のメンバーが集まった。

会議の模様
上田畜産の田渕さん

説明してくれるのは、上田畜産の田渕さん

「牛匠 上田」の但馬玄(たじまぐろ)

「牛匠 上田」の但馬玄(たじまぐろ)
マグロのような肉質の但馬牛だそう。本来の自然の飼料(ゴマ・そば・アワ・ヒエ等)を与えて育てた結果、以前は産後に育児放棄をしていた牛も居たのに、全くなくなった。確かに、人間でも食品添加物の入った「パックを空けたらすぐに食べられるもの」ばかりを食べていると、体や精神状態に支障が出ることもある。
tubuyaki
単なる商業として育てた牛であってはいけない。上田畜産は「病気を治すのではなく病気にならない 牛作り」を目指している。そんな風に大事に育てられた牛が、お肉になった時
【脂肪の融点が12.4℃】の但馬玄(たじまぐろ)が、誕生した。ここで、疑問。融点が12.4℃。どう凄いの?
「通常、和牛の融点は25℃前後です。それに対して12.4℃と言う融点の低さは驚異的で、それだけ脂がサラサラしていて口当たりあっさりとしています。不飽和脂肪酸を多く含んでいて、マグロのような脂質の牛肉なんです」
「だけど・・・私が、色々説明するよりも、とにかく後は、実際にお召し上がりください!」 と、田渕さん。
カンペを見ながら説明する田渕さんを、上田畜産の社長もニコニコしながら見守ってました。笑
 

かまくら
但馬玄のロースとヒレのバーベキュー

人生初のかまくら体験。

とても静かなんです。「しん・・」と言う表現が当てはまる。雪の結晶が雑音を吸いとって、グラスにビールを注ぐ音とグラスが触れ合う音だけが、クリアに心地よく響く。
そして、意外と寒くない。床が板張りになっているおかげと、風の対流がないため、温かくさえ感じる。とはいっても、気温を気にせず、雰囲気と料理を楽しむためにはスキーウェアや冬のアウトドアファッションで来るのがおすすめ。
但馬玄のロースとヒレのバーベキューを堪能した。上品な甘さと言う表現が合っているのかどうなのか分からないが、脂の甘さがあっさりと口の中でほどける。シュチュエーション・雰囲気・最高の食事と最高のメンバーで但馬愛を語る夜は更けてゆく。

煙の出ない特注コンロ
▲煙の出ない特注コンロ

但馬玄(たじまぐろ)
▲但馬玄(たじまぐろ)

但馬牛のテールスープ
▲但馬牛のテールスープ

 

「アイデアがいっぱいある。楽しくてしょうがない」

今年のかまくらは、同志社大学インターンシップの学生も一緒に作ったそう。
一緒に考えて一緒に働く。石原料理長が作る朝ごはんが美味しくて、普段、朝ごはんを食べていなかった学生さんも、おかわり(村岡米)をするほど。と誇らしげに田丸社長は話す。「石原は、まかないにも一切手を抜かないんですよ。僕が見る限り、まかないで同じものが出てた日が1日もない。」
お二人の信頼関係があるからこそ、但馬のいい食材が更に美味しくなるんですね。

石原料理長
地産の会スペシャル但馬玄ホルモンディナー&石原料理長▲
会議
集合写真
右:同志社大学インターンシップのお二人▲

今回、取材にボイスレコーダーを使用した。
雪の吸音効果によって雑音のない世界で、グラスの音やビールを注ぐ音。そして但馬牛の焼ける音を聴いていると、また再び上田畜産の但馬玄が食べたくなった。
1時間程度だっただろうか、かまくらを共にしたメンバーの会話は、一冊の本になりそうなほど。
「かまくら」と言う空間のおかげで、密度の濃い夜となった。

「今、この瞬間の村岡の風景を共有したい」

そんな、田丸さんと石原料理長のいる但馬高原植物園には、巨大な千年かつらがある。
ホームページでチェックしてね。 http://over-land.sakura.ne.jp/wordpress/

最後に一言!田丸さんの好きな場所はどこですか?
教えて但馬のココを案内したい
むらおか振興公社 社長 田丸 明人さん
「ハチ北、山頂からの景色です。Facebookで美しいその瞬間を共有しています。」
但馬高原植物園オーバーランドガルデン_02

そとごはん。但馬高原植物園オーバーランドガルデン

〒667-1347 兵庫県美方郡香美町村岡区和池709
tel.0796-96-0613